帰省し、父に会いました②
続きです。
父から家の状況を聞き、相変わらず母とは冷め切っていること、
兄も相変わらず自分勝手にやっていることを知りました。
でも父が選んだ家族。
一生共に生きていくと決めた家族なのだから私には関係はありません。
父は、母が私に今まで何をしてきたのか、何をされたかと、聞いてくれました。
私が母にかたくなに会わないのは知っていますので。
でも私もやっとほとんど思い出さなくなってきて、それでも調子を崩すと夢に出るくらい怖いことなので、記憶を掘るのも嫌で
「母に聞いて」
とだけ言いました。
父は母にも聞いたようですが、母は何も言わなかったそうです。
ことあるごとに父は母に「かなこに何をした?」ということを聞いているようなので、だんだん年を取りエネルギーが弱ってきたら、自分のしたことも恐ろしくなってくるのではないだろうか。
もう母のことはどうでもいいし、今はなんとも思っていません。
一時は地獄に落ちてくれ、苦しみぬいて死んでくれと
心の底から思ったこともありますが、今ブログを書きながら、何の感情もわいてきません。
愛情とか許すとかもなく、ただ心はとても凪のようで無関心。
自分としてはすごく良い状況だと思います。
その日7時くらいに父に会え、食事をして話をし、9時くらいには別れました。
父の前で涙が出るかなと思ったけれどそれもなく、「ビジネスホテルの大浴場が11時までだったから入らないと」と考えていました。
翌日空港まで見送りに行こうかと言われましたが断りました。
昔の父だったら断ってもストーカーのように追いかけてきていましたが、頭の病気で倒れてからエネルギーもなくなったのか素直に折れました。
異常な執着というのも若くてパワーがあるからこそ為せるのでしょう。
ホテルに戻り大浴場に急いで行きました。
誰もおらず貸し切り状態を満喫し、部屋に戻ってパジャマに着替え、いよいよ眠るとなってからものすごく悲しくなって泣きました。
誰もいないのを幸いと声をあげて泣きました。
子どもの頃よく遊んでくれた父。
家族の大事な用事の時にいつもいなくなり、ギャンブルに行き、負けて不機嫌だった父。
私への執着はなくなっても、ギャンブルへの執着はきっと死ぬまで残ったままなのだろうと思いました。
人間の脳の不思議さと悲しさを思いました。
飛行機に乗り、結局自宅に帰って来られたのは深夜でした。
夫と義父の顔を見てほっとしました。
やっぱりこの現実が夢なのではないだろうかと、今でも思います。