支配する人間
今日は仕事が休みです。
週に1回だけの休み。朝からたまりにたまっていた洗濯とか掃除をやって今一息ついています。
こうして午前中から動けるようになったのは、私にとってはすごい進歩です。
パキシルという抗鬱剤や、デパスという抗不安薬、ユーロジン、ハルシオンなどの睡眠薬を飲んでいたころは、だるくてだるくて、起き上がることができませんでした。
自分自身の精神状態もものすごく悪く、薬なんかで対処できない程大きなストレス(実母や実兄からのいじめ)が常にあり、主治医は一生けんめい薬で気分を上げよう上げようとしてくれましたが全くムダでした。
精神薬での治療と言うのは、そもそもストレッサーとなる要因からしっかり離れた上で、家族や周りの人の理解と支えがあって初めて意味を為すものだと思います。
私自身も自分の大きなストレスの原因が家族だと自覚しておらず、ただ自分が悪いのだとずっと思い続けていました。
死にたくなるのも自分が弱くて力がないからだと。
そして、自分はもともと病んだ心を持って生まれてきた人間なんだとずっと思っていました。
夫に支えてもらい、自分で医者やカウンセリングに行くことをしなければ、適切な治療を受けることもありませんでした。
周りの人に自分の家族がどんな風に私に接するか話をしたこともあったのですが、「あなたの家族はちょっとおかしい」と指摘してくれた人は誰もいませんでした。
ただ一人の友達をのぞいては。
その友達も、「かな子さんの家族だからもちろん良い人なんだと思うけれど、なんかちょっと変だね」と言っただけでした。
だから実は母や兄の方がおかしくて間違っているのだと気が付くのに、20年以上かかってしまったのです。
支配する人間は、被支配者を外の情報から隔離したがります。
友達と遊びに行ったり、新しい趣味を見つけたり、彼氏を作ったり、おしゃれをしたり楽しんだりすることから遠ざけ、自分の目の行き届く範囲に置いて、自分の好きに扱おうとします。
そのくせ、お金は欲しがります。被支配者をよい仕事(社会的地位の高い仕事)に就かせ、その給料はほしがります。
社会的地位の高い仕事に就かせたがるのは他人に自慢したいからです。
自分の見栄を満足させるために、奴隷のように人を使います。
そして徹底的に被支配者に罪悪感を植え付けます。
「お前はわがままだ」「お前はぜいたくだ」「お前には優しい心がない」「お前は醜い」「お前はだめな人間だ」・・・
こういったことを延々と毎日言いつづけられるのです。
支配される側は自尊心を粉々にされていきます。
支配する側は、被支配者と良い関係が築けていると思っています。悪いことをしているとすら思っていません。
支配されている側がどんなに辛いか、どんなにみじめな気持で暮らしているか、自殺したがっているとか考えもしません。
鬱になって病気になると「日ごろの体調管理ができていない」とか「精神力が弱いからだ」「根性が無い」などと言って相手を責め、自殺の後押しをします。
自分に原因があるとはつゆほども思っていないのです。
支配する人間は、自我ばかりが異常に肥大化し相手の気持ちを推し量る能力が大きく欠けている人間です。
こういう人間は珍しくなく、すぐそばで生活しています。
一見普通の人に見えますが、実は自分のことしか考えられない恐ろしい人間です。
私は自分の親兄弟のような人間とは一生かかわりたくありません。
警戒心を強くして生きています。