自分には人権がある―「アサーション」を学ぶ
社交不安障害っぽいとカウンセリングで言われ、それからどうしたら、対人関係で不安を感じなくてすむか、悪いと思わずに自分の気持ちを他人に伝えることができるか、ずっと考えていました。
カウンセラーさんからは、過去の虐待経験が今の症状を作り出していると言われています。
虐待について色々調べていて、こころのサポートセンター・ウィズというNPOのHPを見つけました。
そのサイトのモラルハラスメント(見えにくい)のページから順に読んでいき、虐待の加害者と被害者の構造を知りました。
その関係性は、自分と母の関係そのものです。
母の私への行為は、やはり虐待だったんだと改めて思いました。
加害者は、被害者が去っていこうとすると、第三者にその攻撃性を向けることがあり、そこで初めて暴力が露呈することがあるのだそうです。
これは私が経験したこととまるで同じです。
家を出て一人暮らしを始め、外の世界を知っていくと同時に、私は母や家族の価値観に違和感を持つようになりました。
精神科勤務の親友に、母の言動を打ち明け、「距離を置いた方がいい」とアドバイスをもらいました。
親友が看ている患者さんで、お母さんと一緒に居ると必ず調子を悪くしてしまうのに、なぜか必ずお母さんの元に帰って行き、入退院を繰り返す女性の話も聞きました。
私は、母とできれば良い関係でいたいという思いがあり、意識して母と距離を取るようになりました。(電話はこちらからはかけない、メール返信もたまにしかしないなど)
外面の良い母は、最初は私の婚家にも遠慮して、猫をかぶっていましたが、私というストレスのはけ口(暴力、暴言のはけ口)を失い、不安定な精神状態になって行ったようです。
結局不倫に走り、そして私の主人に対しても、攻撃性をあらわにしました。
しかし、母が主人に怒鳴り散らしたことで、母の異常さが主人(第三者)にも分かることとなりました。
母の異常さが初めて白日の下にさらされ、そのことがきっかけで、私はおおっぴらに逃げることができるようにもなりました。
それまで、母が異常なことは、私しか知り得ないことだったのです。
逃げることができたものの…
生まれてからずっと母に人格否定され続け、人権もなく、人としての尊厳も失っている私は、他人に対して自分の意見を言うことができません。
自分が全て間違っているのではないかと思ってしまうからです。
対人関係が恐怖でしかなく、仕事が苦痛で仕方がありません。
社交不安障害や回避性パーソナリティ障害のような症状です。
それを治療するためには、「自分にも人権がある」「人に自分の意見を言ってもいい」という考えを強化していく必要がありそうです。
カウンセリングの待合室で下記の本を読み「これはためになるんじゃないか」と思って、購入しました。
図解 自分の気持ちをきちんと「伝える」技術―人間関係がラクになる自己カウンセリングのすすめ
- 作者: 平木典子
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2007/05
- メディア: 単行本
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「アサーション」というコミュニケーションスキルを身に着けることで、対人関係を楽にする方法論が分かりやすく書かれています。
できる人には当たり前のことしか書かれていないのかもしれませんが、自分のような人間にとってはすごくいい本だと思いました。
自分には人権があるんだっていう基本的なことから、勉強し直して行くしかありません。
最近「私には人権がある」「意見を言う権利がある」って唱えながら仕事に行っています。
「アサーション」という概念についてはこの本で初めて知りました。
もう少し関連書籍を見て、このことについて考えてみようと思います。