NHKスペシャル「病の起源」
今日のNHKスペシャル「病の起源」、第3集はうつ病でした。
哺乳類のストレスホルモンは孤独や記憶、言葉、不公平性によって多く分泌され、それによって脳が損傷を受け続けて悪循環に陥るという内容でした。
実験に使われていた魚が、天敵の魚と長い期間同居させられ、うつ状態にさせられている様子はかわいそうでした。
孤独な状態で飼われていた猿がうつ状態になって、檻から外に出ない様子も、自分や主人を見ているようでした。
人間以外の動物でもやはりストレスにさらされると同じようになるんですね。
また同時に、自分の今の状態は、至極当たり前な自己防衛反応なのかもしれないと思いました。
人を避け、引きこもって生活し、とことん人との接触を避けている私です。
今回の放送でもうつの原因として挙がっていた要因について、自分のことを考えてみました。
「記憶」・・・私の物心ついてから18までの記憶は、大きな声や物音、暴力を見たり、されたり、そういった恐怖の記憶です。繰り返し繰り返し、何度も怯えました。
普段は忘れていますが、今でも怒鳴り声を聞いたり、大きな音を聞いたりするのが非常に苦手で、心臓がバクバクになりますし、調子が悪い時は必ず昔の暴力の夢を見ます。
「言葉」・・・母からは嫌なことばかりを言われました。
放送中に村人がほかの村人に「どれだけライオンに襲われた時怖かったか」を言葉で伝えていましたが、母は「どれだけ他人が恐ろしいものか」を、私に繰り返し繰り返し語りました。
愚痴と言う形で、自分が他人からされたことを朝から晩まで、私をゴミ捨て場のようにして語りました。
私は「人は怖いもの」「悪意を持って接してくるもの」ということを、母から学んだのだと思います。
「不公平性」・・・兄が許されることを私は許されませんでしたし、何より放送でも実験に使われていた「お金の不平等性」が大きくありました。
私と兄にかかったお金を比べたら、きっと桁が違うと思います。
私から兄に渡したお金もたくさんあります。小さいころからお小遣いは全てとられていましたし、成人してからも仕送りしていたのです。
借用書も破り捨てられていました。
しかし、両親がそれをとがめることは無く、むしろ私がお金を出すのが当たり前だと言われていました。
こうして考えると、うつになる要因は充分にあって、自分が今引きこもって生活しているのも、番組中の魚や猿のように当たり前のことのような気がします。
そして、今の状態は、自分が生きていくために必要なことなのかもしれません。
危機回避のための行動なんだと思います。
小さいころから、さまざまなしんどい目にあったことは事実で、死にたい、自殺したいと思わなかったことはないです。
でもそれでも、命を落とさずにここまできた。
母にどんなに殴られても、刃物を突きつけられても、殺されはしなかった。
辛いけれど、自分の中の生きる力が、引きこもりという症状になっているのかもしれないと思ったら、なんだか不思議な気がしました。
自分は「生きたい、幸せになりたい」と思っているんだと、、普通の人にとっては当たり前のことかもしれない、そんな本能的な感情にも気づいた気がします。
「NHKスペシャル」はまた再放送がかかるかもしれません。